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脱退一時金はいくら?計算と税金の還付の手順

帰国した後にもらえる年金の脱退一時金を、自分で計算する方法を例の表で説明します。厚生年金の分から引かれる20.42%の税金を、納税管理人を決めて取り戻す手順も分かります。

2026年10月29日

この記事では、脱退一時金(だったいいちじきん)の金額を自分で計算する方法が分かります。厚生年金の分から引かれる税金(20.42%)を取り戻す手順も説明します。制度の基本は「帰国する時の脱退一時金(上限5年)」の記事も見てください。

もらえる条件(短く)

日本年金機構の脱退一時金のページによると、主な条件は次のとおりです。

  • 日本の国籍がない
  • 日本に住所がない(出国して、転出届を出した)
  • 年金に入っていた期間が6か月以上ある
  • 年金をもらう資格(10年)が無い
  • 請求は、日本に住所が無くなった日から2年以内

厚生年金の分の計算

会社で厚生年金に入っていた人は、次の式です。

平均標準報酬額 × 支給率

  • 平均標準報酬額:入っていた間の標準報酬月額と、ボーナスの額(標準賞与額)を全部足し、月数で割った額
  • 支給率:入っていた月数で決まります(最後の月が2021年4月以降の人)
入っていた期間支給率
6か月以上12か月未満0.5
12か月以上18か月未満1.1
18か月以上24か月未満1.6
24か月以上30か月未満2.2
30か月以上36か月未満2.7
36か月以上42か月未満3.3
42か月以上48か月未満3.8
48か月以上54か月未満4.4
54か月以上60か月未満4.9
60か月以上5.5

例:平均標準報酬額が22万円の人

入っていた期間計算金額20.42%を引かれた後
1年(12か月)22万円×1.1242,000円約192,600円
3年(36か月)22万円×3.3726,000円約577,800円
5年(60か月)22万円×5.51,210,000円約962,900円

計算の月数の上限は60か月です。61か月以上入っていても60か月分です。そして、それまでの全部の期間が無くなります。日本と年金の協定がある国の人は、期間を足せる場合がありますが、もらうと足せなくなります。将来また日本で働く予定の人も、よく考えてから請求します。

国民年金の分の計算

国民年金の保険料を自分で払っていた人は、表で決まります。2026年4月〜2027年3月に最後に払った人は、6か月以上で53,760円、60か月以上で537,600円です(国民年金の脱退一時金額)。国民年金の分からは、税金は引かれません。

税金を取り戻す手順(厚生年金の分)

日本に住んでいない人が受け取る厚生年金の脱退一時金からは、20.42%の税金が先に引かれます。でも、「退職所得の選択課税による還付のための申告書」を税務署に出すと、戻る場合があります(日本年金機構の請求書の説明)。

  1. 出国前:日本に住む人に「納税管理人(のうぜいかんりにん)」を頼む。最後に住んでいた所の税務署へ「納税管理人の届出書」を出す(出さずに帰国した時は、申告の時に一緒に出す)
  2. 出国後:脱退一時金を請求する
  3. 支給が決まった後:届いた「脱退一時金支給決定通知書」の原本を、納税管理人に送る
  4. 納税管理人:税務署に申告書を出す。出せるのは、原則として支給の年の翌年1月1日から(その年の総額が先に決まった時は、その日から)

戻る額の計算は、国税庁の申告書の記載例にあります。

  • 退職所得=(脱退一時金の額−退職所得控除)÷2
  • 退職所得控除=40万円×年数(80万円より少ない時は80万円)

例:3年で726,000円の人は、控除が120万円です。退職所得は0円で、計算上の税も0円です。引かれた約14万8千円が、戻る対象になります。実際の額は、税務署の確かめで決まります。

受け取る口座の注意

  • 母国の銀行の口座でも受け取れます。年金機構の一覧にない国へは、米ドルで送られます
  • ゆうちょ銀行と一部のネット銀行では、受け取れません(請求の手続き)
  • 日本の口座で受け取る時は、口座の名前がカタカナで登録されている必要があります

まとめ

  • 厚生年金の分=平均標準報酬額×支給率(上限60か月で5.5)
  • 国民年金の分=表の金額で、税は引かれない
  • 厚生年金の分の20.42%は、納税管理人を決めて申告すると戻る場合がある
  • 請求は、日本に住所が無くなってから2年以内

公式のページ

手続きの前に、ここから公式のページを開いて確かめてください。

この記事の確認日:2026-10-29