税金・保険料の未納とビザの審査
更新・変更・永住の審査で、税金と保険料の払い方がどう見られるかをまとめました。2027年4月の永住者の取消し、2027年6月からの国保の情報共有(予定)と、払えない時の相談先も分かります。
この記事で分かること:ビザの更新・変更・永住の審査で、税金と保険料の払い方がどう見られるか。2027年に始まる2つの仕組み。払えない時に、先にすること。
先に:払えない時は、役所へ相談する
払えないと分かったら、期限の前に相談します。分けて払う(分納)、待ってもらう(猶予)などの道があります。
| 払う物 | 相談先 |
|---|---|
| 住民税・国民健康保険 | 住んでいる市区町村の役所 |
| 所得税など国の税金 | 税務署(国税庁の納税の案内・期限内に払えないとき) |
| 国民年金 | 役所の年金の窓口・年金事務所(免除と納付猶予) |
永住者の取消しについての入管のガイドラインも、病気・失業などで払えない時や、分納・猶予を受けて払う気持ちを示している時は、わざと払わない例に当たらないとしています。何も言わずに放っておくのが、いちばん困ります。
更新・変更の審査で見ること
在留資格の変更・更新のガイドライン(2026年6月改正)には、「納税義務等を履行していること」があります。
- 税金を払っていないと、マイナスに見られます。
- 高い額や長い期間の未納で、悪質な時は、義務を守っていないと判断されます。国民健康保険料なども同じです。
- 入管は、ほかの役所から受け取った払い方の情報を使うことがあります。
永住の審査で見ること
永住許可のガイドラインでは、税金・年金・健康保険を「きちんと」払っているかを見ます。申請の時に払ってあっても、もとの期限までに払っていない分は、原則マイナスです。
2027年4月1日からの申請に使う新しいガイドラインでは、今は払ってあっても、過去に滞納処分を受けたなど、払っていなかった時期もマイナスになり得ます。
2027年に始まる2つのこと
| いつ | 何が始まるか | 今の状態 |
|---|---|---|
| 2027年4月1日 | 永住者の取消しの新しい理由(わざと払わない など) | 法律とガイドラインが決まっている |
| 2027年6月(予定) | 国民健康保険料の払い方の情報が、役所から入管へ伝わり、更新・変更の審査で使われる | 国が準備中と発表した方針 |
永住者の取消し(2027年4月1日から)
永住者の取消しのガイドラインは、「わざと払わない」に当たると考える例を挙げています。
- 督促や催告(払ってくださいという知らせ)を受けても、何も相談しない
- 分納や猶予の約束を、何度も守らない
- 長く払わず、届けずに引っ越して、連絡が取れない
ガイドラインの注には、2027年4月より前にわざと払っていなかった事が、後で分かった時も当たり得る、とあります。ただし、その後の払い方も合わせて判断する、とも書いています。今のうちに相談して、払う形を作っておくことが大切です。
国民健康保険の情報が入管へ(2027年6月から・方針)
厚生労働大臣は2025年11月4日の記者会見で、外国人の国保料の払い方を入管と共有し、在留審査に使う仕組みを、2027年6月からの開始に向けて準備していると話しました。
厚生労働省の説明会資料の流れは、次のとおりです。
- 滞納がある人には、役所が払うよう勧める。
- 本人が払うか、分納の約束(分納誓約)をする。
- 更新・変更の時に、納付の証明書か、分納などを受けていると分かる書類を出す。
- 出さない時は、原則として更新などを認めない。
入管が情報を見るのは本人の同意を得てから、とされています。同意しない時は、納付の証明書を求められます。細かい基準は、この記事の時点で公式に確かめられませんでした。
立場で違う所
| 立場 | 気をつけること |
|---|---|
| 会社員 | 住民税・保険料は給料から引かれることが多い。会社を辞めると、給料から引けなくなった住民税は、自分あてに届く納付書で払う形に変わる |
| 辞めた・転職の間 | 国民健康保険・国民年金に切り替える。失業した時は、年金の免除・猶予の特例がある |
| 留学生 | 国民年金は「学生納付特例」という別の制度がある |
| 自営・会社の経営 | 自分で申告して払う。永住者の取消しのガイドラインでは、申告が必要なのに申告しないことも「払わない」に含まれ、会社の税金も、経営者として実際に関わっていれば問われ得る |
まとめ
- 払えない時は、期限の前に窓口へ相談する。
- 更新・変更・永住の審査では、期限どおりに払っているかが見られる。
- 2027年4月から永住者の取消しの新しい理由、2027年6月から国保の情報の共有(予定)が始まる。
- 分納や猶予を受けたら、約束どおり払う。
公式のページ
手続きの前に、ここから公式のページを開いて確かめてください。
- 出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」
- 出入国在留管理庁「永住者の在留資格の取消しに関するガイドライン」
- 出入国在留管理庁「永住者の在留資格の取消しに関するガイドライン」(令和8年10月1日策定・PDF)
- 厚生労働省「上野大臣会見概要(令和7年11月4日)」
- 厚生労働省 保険局国民健康保険課「説明会資料」(行政機関間の情報連携を活用した国保保険料(税)の滞納対策・PDF)
- 日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
- 国税庁「納税に関する総合案内」
- 国税庁 タックスアンサー No.9206「国税を期限内に納付できないとき」
- e-Gov法令検索「地方税法」第321条の7(退職などで給料から引かれなくなった住民税)
この記事の確認日:2026-10-29