国外の家族を扶養に入れる書類
母国の親や配偶者、子どもを扶養控除の対象にするには、条件と書類が必要です。年齢の条件、親族関係書類と送金関係書類、翻訳、現金で渡したときの注意を説明します。
写真:Heavy Frisker(CC BY-SA 4.0) 元の写真
この記事では、母国にいる家族を「扶養親族(ふようしんぞく)」にして、所得税を安くする方法を説明します。条件と、会社や税務署に出す書類が分かります。
扶養控除とは
自分の収入で生活をささえている家族がいると、所得税の計算で「扶養控除」を使えます。一般の扶養親族なら、控除は38万円です(国税庁)。税金が安くなります。
国外(日本の外)に住む家族も対象にできます。ただし、日本にいる家族より条件がきびしいです。
家族の条件
国税庁の案内では、国外にいる親族は、次のどれかに当てはまる人だけが対象です。
- 16歳以上30歳未満
- 70歳以上
- 30歳以上70歳未満で、次のいずれかに当てはまる人
- 留学のために日本に住所がない人
- 障害のある人
- あなたから、1年間に生活費や教育費として合計38万円以上を送ってもらっている人
さらに、家族の所得にも上限があります。合計所得が58万円以下(給料だけなら収入123万円以下)が目安です。2026年分からは62万円以下になる予定です。
必要な書類
家族ごとに、次の書類が必要です。
- 親族関係書類:あなたの家族であることを示す書類。外国政府が出した戸籍謄本、出生証明書、婚姻証明書などの原本です。氏名、生年月日、住所か居所が書いてあることが必要です。
- 送金関係書類:その年に生活費や教育費を送ったことを、送金のたびに示す書類。外国送金依頼書の控えや、家族カードの利用明細などです。
- 留学ビザ等書類:30歳以上70歳未満で留学している家族の場合。留学のビザや在留カードに当たる書類の写しです。
- 38万円送金書類:30歳以上70歳未満で、年38万円以上の送金で認めてもらう場合。1年の合計が38万円以上だと分かる送金関係書類です。
書類が外国語のときは、日本語の翻訳文も必要です。
いつ・どこに出す?
会社員は、年末調整のときに会社へ出します。国税庁によると、留学中の30歳以上70歳未満の家族は、扶養控除等申告書を出すときに親族関係書類と留学ビザ等書類を出し、年末調整のときに送金関係書類を出します。
確定申告をする人は、書類を申告書に付けるか、見せます。会社にすでに出した書類は、確定申告で付けなくてかまいません。
気をつけること
- 現金で渡すのはだめ。 知り合いに頼んで、現金を家族に渡した場合は、送金関係書類がありません。扶養控除は受けられません。
- 送金は、記録が残る方法(銀行の海外送金など)にしましょう。
- 送金関係書類は、家族ごとに必要です。
- 国税庁は、外国語のリーフレット(英語・ベトナム語・中国語など)を出しています。制度は毎年かわることがあります。
まとめ
- 国外の家族も、条件を満たせば扶養控除の対象になる。
- 親族関係書類と送金関係書類が基本。外国語なら翻訳もつける。
- 送金は、銀行など記録が残る方法で、家族ごとに。
- 現金で渡した分は、控除に使えない。
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