帰国する時の脱退一時金(上限5年)
年金を払った外国人が帰国したあとに、お金の一部を受け取れる脱退一時金。もらえる人の条件、上限は60か月(5年)、金額の例、請求の期限と書類を説明します。
写真:Hirho(CC BY-SA 4.0) 元の写真
この記事では、日本を出国するときに知っておきたい「脱退一時金(だったいいちじきん)」を説明します。誰がもらえるのか、上限はいくらか、いつまでに請求するのかが分かります。
脱退一時金とは
日本の年金は、老齢年金(年をとってからの年金)を受け取るために、加入期間が合わせて10年必要です。日本に短い期間しか住まない外国人は、10年に足りないことがあります。
そこで、日本を出たあとに、払った保険料の一部を「一時金」として受け取れる制度があります。これが脱退一時金です。日本年金機構が案内しています。
もらえる人の条件
次の条件を、すべて満たす必要があります。
- 日本の国籍がない
- 国民年金や厚生年金の加入者ではない(会社を辞めた、出国した、など)
- 保険料を払った期間(国民年金)、または厚生年金に入っていた期間が、6か月以上
- 老齢年金の資格(10年)を満たしていない
- 障害年金などを受ける権利をもったことがない
- 日本に住所がない(出国して、住民票を抜いた)
請求の期限は「日本に住所がなくなった日から2年以内」
期限を過ぎると請求できません。出国する前に、必ず役所で「転出届(てんしゅつとどけ)」を出してください。住所がないことを示す書類(住民票の除票の写しなど)が、請求のときに必要になることがあります。
金額と上限(最新)
計算に使う月数の上限は、60か月(5年)です。最後に保険料を払った月、または資格をなくした月が2021年4月以降のときの上限です。それより前なら、36か月(3年)のままです。
国民年金の金額は、定額の表で決まります。2026年4月〜2027年3月に最後に払った人の例です。
| 保険料を払った期間 | 金額 |
|---|---|
| 6か月以上12か月未満 | 53,760円 |
| 12か月以上18か月未満 | 107,520円 |
| 36か月以上42か月未満 | 322,560円 |
| 60か月以上 | 537,600円 |
厚生年金は、「加入中の平均の給料」に「支給率」をかけて計算します。厚生年金に入っていた月数が多いほど、支給率が高くなります。上限は同じく60か月です。実際の金額は、日本年金機構の表で確認してください。
支給された金額は、税金の対象になります。
請求の方法
提出先は、日本年金機構(共済組合などに入っていた場合は、その組合)です。郵送か電子申請で出します。請求書は、14の言語で書かれた様式があります。
主な書類は次のとおりです。
- 脱退一時金請求書
- パスポートの写し
- 日本に住所がないことを示す書類(住民票の除票の写しなど。転出届を出していれば不要なこともあります)
- 振り込み先の口座の情報と、本人名義だと分かる書類
- 基礎年金番号通知書または年金手帳など
注意:ゆうちょ銀行と、一部のインターネット専業銀行には、振り込めません。
まとめ
- 日本を出たあと、2年以内に請求する。
- 条件は、保険料の期間が6か月以上で、老齢年金の資格が10年に足りないこと。
- 計算に使う月数の上限は60か月(5年)。国民年金なら最大537,600円(2026年度)。
- 出国する前に転出届を出す。
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