難民認定と「特定活動」の基本
難民認定と補完的保護の違い、申請の方法、申請中の在留資格「特定活動」をやさしく説明します。難民申請をすれば働ける、というわけではない点にも注意してください。
写真:Kakidai(CC BY-SA 4.0) 元の写真
この記事では、難民認定と補完的保護の基本、申請中の在留資格「特定活動」が分かります。特定活動という在留資格のしくみも、かんたんに説明します。
難民とは
日本は「難民条約」に入っています。条約でいう難民は、次の理由で迫害(はくがい)を受けるおそれがあり、国の外にいて、自分の国の保護を受けられない人です。
- 人種
- 宗教
- 国籍
- 特定の社会的集団のメンバーであること
- 政治的な意見
法務大臣から難民と認められると、難民認定証明書がもらえます。
補完的保護対象者とは
迫害を受けるおそれがあっても、その理由が上の5つに当たらない人がいます。たとえば紛争(ふんそう)から逃げてきた人などです。このような人を守るため、2023年12月1日から「補完的保護対象者(ほかんてきほごたいしょうしゃ)」の認定が始まりました。
難民や補完的保護対象者と認められた人には、原則として在留資格「定住者」が与えられます。
難民認定を申請すると、難民に当たるかと、補完的保護対象者に当たるかの両方を見てもらえます。
申請の方法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請する人 | 日本にいる外国人 |
| 申請の期限 | 決まりはない |
| 場所 | 住んでいる所を担当する地方出入国在留管理局 |
| 出し方 | 原則として本人が窓口に行く |
| 書類 | 申請書(いろいろな言葉の様式あり)、写真、難民であることを示す資料や陳述書 |
| 手数料 | かからない |
| かかる日数の目安 | 6か月 |
結果に不満があるときは、審査請求ができます。やり方は結果の通知のときに知らされます。
申請中の在留資格「特定活動」
審査を待つ間に日本にいるため、「特定活動(難民認定等申請者用)」への変更を申請できます。
ただし、難民申請をすれば日本で働ける、というわけではありません。 2018年1月15日から運用が変わりました。条約の難民に当たらないことが明らかな人は、申請中でも在留や仕事が認められず、在留期限が来たら出国の手続きになります。
学校をやめた留学生や、実習先からいなくなった技能実習生が申請した場合なども、仕事を制限される対象になっています。
在留資格を持たない人の3回目以降の申請では、認定すべき相当の理由がある資料を出さないと、送還(国に帰す手続き)は止まりません。
「特定活動」という在留資格
特定活動は、法務大臣が一人ひとりに「この活動をしてよい」と指定する在留資格です。難民申請中の人のほかに、次のような例があります。
- ワーキング・ホリデー
- 大学などを卒業した留学生の就職活動
- 就職が内定して、入社を待つ人
- デジタルノマド
何ができるかは人によって違います。パスポートについている「指定書(していしょ)」に書かれた活動しかできません。仕事をするときは、指定書の内容を必ず確かめてください。
まとめ
- 難民は、条約の5つの理由で迫害を受けるおそれがある人
- 理由が5つに当たらない人を守る「補完的保護」もある
- 申請は無料。原則本人が入管の窓口へ。目安は6か月
- 申請しても、働けるとは限らない
- 特定活動でできることは、指定書で確かめる
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